新型コロナウィルスに感染する人が再び増えています。
コロナの第9波到来となる中、季節外れのインフルエンザも流行中との事で、
感染症への警戒が呼びかけられています。
気温の変化が激しい季節の変わり目は、自律神経が乱れやすく免疫力が低下しがちです。
免疫力の低下から感染症に負けないよう、体調管理を徹底して強い身体を維持しましょう。
感染症が気になるこの時期、積極的に食べたい秋の味覚として「きのこ類」がお勧めです。
低カロリーでダイエットの味方のイメージがあるきのこですが、
きのこは体の抵抗力を高めたり、生活習慣病やがんの予防に役立つなど、
病気に負けない強い体づくりにも大変役立ちます。
是非旬の今食卓に活用し、感染症を遠ざけましょう。
注目の成分「β-グルカン」や、免疫の要である腸へのアプローチなど、
今回は、
【きのこの免疫パワー】についてご紹介します。
きのこの免疫パワーで抵抗力UP
体調を崩しやすい季節の変わり目、コロナやインフルエンザに負けないよう、
抵抗力を高める食事を意識してみませんか?
抵抗力アップに役立つ食材で、特に秋にオススメなのが「きのこ類」です。
以下ではそんなきのこの免疫パワーをご紹介します。
豊富な食物繊維で「免疫の要」腸を整える
免疫力を高め、感染症に負けない強い体を維持するには、
腸内環境を良好に保つことが重要です。
食べ物や飲み物が外からどんどん運ばれてくる腸は、常に外敵と戦う”免疫の最重要地点”です。
その為、免疫細胞の約7割と、そのほとんどが腸に集約されています。
加えて小腸の壁にあるパイエル板では、免疫細胞に学習させて、
有害な異物を体内に侵入させないよう日々訓練していることが分かっています。
そんな「免疫の要」である腸内環境を良好に保つことが、
強い免疫を維持する上では不可欠です。
腸内環境を良好に保つためには、
普段の食事から食物繊維をしっかり補うことが大切です。
食物繊維を摂ることで、便の量を増やすと共に腸壁を刺激して蠕動運動を促します。
そこでお勧めなのがきのこです。きのこ類には食物繊維が大変豊富です。
日々の食事にきのこを活用することで、
食物繊維の摂取量が増え、お通じを改善、腸内環境の改善に役立ちます。
尚、食物繊維には水溶性と不溶性の2つのタイプがあります。
きのこ類に豊富に含まれるのは、水に溶けない性質を持つ不溶性の食物繊維です。
腸内環境を良好に保つためには、水溶性と不溶性をバランス良く摂ることが大事。
きのこが健康に役立つとは言え、1つの食材にばかりに偏らず、
様々な食品からバランスよく栄養を補うようにしましょう。
きのこは「菌活」の代表選手
腸内環境を良好に保つ為に「菌活」に励む方は多くいらっしゃいます。
「菌活」とは、腸内環境改善に役立つ菌類を、
発酵食品などの身近な食品から補う取り組みですが、
きのこはそれ自体が菌であり、丸々取り入れることが出来る優秀食材です。
善玉菌のエサになる食物繊維が豊富な上に、
小腸の働きを助けるグルタミン(うまみ成分)も豊富で、
積極的に活用したい菌類の代表選手と言えます。
β-グルカンで抵抗力アップ
きのこ類には、ファイトケミカルの一種である「β-グルカン」と言う有効成分が含まれています。
ファイトケミカルとは、食物の香りや色、苦味や渋み等の元になる物質のことです。
ポリフェノールやβ-カロテンなどもこの一種で、
強力な抗酸化作用を持ち、老化や病気の原因となる活性酸素を除去したり、
アレルギーの改善に役立つ、免疫の強化など様々な働きを持つことが知られています。
きのこ類に含まれているβ-グルカンには、コレステロール値の上昇を抑える働きや、
免疫を活性化して体の抵抗力を高める働きがあります。
がん予防として役立つことも知られ、大変注目されています。
ビタミンDが免疫を調節
キノコ類にはビタミンDが含まれています。
ビタミンDは日光に当たるとコレステロールの一種を材料に体内で合成されます。
また、日光に当たる以外でも、食品から摂取することができ、
主に魚介類やキノコ類から摂取することが出来ます。
ビタミンDは、カルシウムや骨の代謝に欠かせない栄養素として知られていますが、
免疫を調節する働きも持っています。
細菌やウィルスを退治する抗菌ペプチドを作らせる働きをし、
肌のバリア機能を高めるなど、菌やウィルスに負けない体作りに役立ちます。
きのこの中でも、特に干し椎茸やキクラゲにビタミンDが豊富ですが、
生のものでも紫外線に当てることでビタミンDを増やすことができます。
例えば生の椎茸をスーパーで購入した後、
調理前に2〜3時間干しておくだけでビタミンDが増えます。
少しの手間でビタミンDを増やせるため、取り入れてみると良いでしょう。
冷凍きのこで栄養を引き出す
栄養が豊富なきのこ類は、そのまま調理して食べてももちろん良いですが、
一度冷凍してから食べるのもお勧めです。
冷凍することで、きのこの細胞膜が破壊され、
豊富な栄養素が外に溶け出しやすくなるからです。
また、うまみ成分である 「グアニン酸」「グルタミン酸」
「アスパラギン酸」も溶け出しやすくなり、味や風味も増して美味しくなります。
冷凍しておけば、いつでも取り出して調理に使えて便利な上、
栄養価やうまみも増して一石二鳥です。
みそ汁や鍋、炒め物など、様々な料理に活用して効果的に栄養を補いましょう。
きのこの免疫パワーで菌やウィルスを遠ざけよう
体調を崩しやすい季節の変わり目は、栄養満点の食事を心がけ、
免疫力を高めて元気に過ごしたいものです。
きのこには、免疫の向上に役立つ食物繊維やβ-グルカン、
体を調子を整えてくれるビタミン・ミネラルが含まれ、
菌やウィルスに負けない強い体づくりに役立ちます。
毎日の食事に旬のキノコをプラスして、健康な毎日に役立てましょう。