もうすぐゴールデンウィークですね。
2023年のGWは、5月3日の水曜日から同じ週の日曜日までの5連休。
5月1日2日の2日間休みを取得できれば、最大で9連休が可能です。
春の行楽シーズン真っ只中となるこの期間、
色々とお出掛けの予定を計画されている方も多いのではないでしょうか。
そんなGWに人気のレジャーの1つに”潮干狩り”があります。
そして、潮干狩りの主役と言えば、何といっても「アサリ」ですよね。
アサリの旬は、3月〜5月の春頃と、9月〜10月の秋頃の2回あります。
海水の温度が20度前後になる春と秋に産卵を控えたアサリは、
この時期最も身の入りが良くなり美味しくなるのです。
そこで今回は、
【旬のアサリの栄養や期待できる健康効果】についてご紹介します。
旨味と栄養がたっぷり詰まったアサリ。アサリの健康パワーや、
お勧めの食べ方を知って、旬を美味しく味わいましょう。
大昔から愛されてきたアサリ
アサリは浅瀬や遠浅の、浅い砂地に住む貝の意から、
この名が付いたと考えられています。
また海辺を漁る(あさる)ことで沢山獲れることから、
名付けられたと言う説もあります。
弥生時代の貝塚から殻が発見されるなど、大昔から食用として日本人に愛されてきたアサリ。
江戸時代には、江戸前に住む庶民にとって、潮干狩りは娯楽だったのだとか。
そんなアサリは100グラム当たり30キロカロリーと低カロリー。
また炭水化物は0.4グラム、脂質0.3グラム、タンパク質は6グラムと、
低糖質、低脂質、高タンパクのヘルシー食材です。
栄養面では、カルシウムやカリウム、鉄、亜鉛などのミネラルを多く含み、
ビタミンB12の占有量は貝類の中でもトップクラスに含むなど、
身体が喜ぶ栄養がたっぷり含まれています。
アサリの栄養と期待できる健康効果
アサリに含まれる栄養や期待できる健康効果を以下にご紹介します。
小さな殻の中にはどの様な栄養が含まれるのか、代表的なものを見てみましょう。
丈夫な骨や歯、メンタル維持に役立つ「カルシウム」
アサリには「カルシウム」が豊富に含まれています。
カルシウムには精神を安定させる効果があり、
イライラを解消、メンタルの安定に役立ちます。
また、カルシウムは骨や歯の材料となり、
丈夫な骨や歯を作り、骨粗しょう症の予防に効果的です。
カルシウムは重要なミネラルですが、
2019年の国民健康・栄養調査によると、全年代で不足していることが分かっています。
意識していないとなかなか摂れない栄養素でもある為、積極的に食事から補うことが大切です。
うまみ成分「タウリン」で肝機能をサポート
アサリには、うまみ成分である「タウリン」が豊富に含まれています。
タウリンには、肝臓で胆汁酸の分泌を促したり、幹細胞の再生を促進する働きがあり、
肝機能を高め、脂肪肝などの肝臓病を予防する効果があります。
肝機能を高めることで、アルコールの解毒機能も高まり二日酔いの予防にも効果的。
お酒のお供にアサリ料理はぴったりです。酒蒸しや炒め物、
締めにはアサリの味噌汁などを選べば、翌日のスッキリに役立ちます。
*酒蒸しなどにした場合には、煮汁に栄養素が溶け出す為、汁ごと食べるのがオススメです。
肝機能強化でダイエットを効率化
肝機能が高まることはダイエットにも有利に働きます。
薄着になる季節は、ダイエットを意識されている方も多いと思います。
肝臓は、体の中の最大の臓器であり、栄養素の代謝やアルコールなどの有害物質の解毒、
脂肪の吸収に関わる胆汁の生成など、非常に重要な役割を担っています。
肝臓は最大のデトックス期間。基礎代謝量にも大きく関わる臓器であるため、
ダイエットをスムーズに進める上でも肝機能を高めておくことが重要です。
女性に嬉しい成分「鉄」
アサリには、女性が特に不足しやすい栄養素である「鉄」が含まれています。
鉄は赤血球の材料となり、全身に酸素を運ぶ重要な役割をしています。
貧血や疲労対策、冷えの改善、ダイエットを円滑にする他、
肌のくすみを晴らし美肌に導く効果などが期待できます。
特に毎月月経のある女性に不足しやすい栄養素ですので、
不足させないよう気を付けましょう。
ちなみに鉄には、体に吸収されやすい「ヘム鉄」と、
吸収されにくい「非ヘム鉄」の2種類があります。
一般的に、動物性食品には「ヘム鉄」が多く、
植物性食品には「非ヘム鉄」が多いとされますが、
アサリは動物性食品であるものの「非ヘム鉄」が多いことが分かっています。
「非ヘム鉄」はそのままだと吸収されにくいですが、
動物性たんぱく質やビタミンCを含む食品と一緒に摂ると吸収率がアップします。
春キャベツ、新ジャガイモなどの春野菜を合わせたり、
肉や魚、乳製品と共に調理して鉄の吸収を高めましょう。
「カリウム」でむくみ・血圧対策
アサリには「カリウム」も含まれています。
「カリウム」には、細胞内液と外液の浸透圧を調整する働きがあります。
余分なナトリウムを尿中に排泄し、むくみの改善や血圧を正常に保つ働きがあります。
特に塩分の摂取が多い人や、体がむくみやすい人にお勧めの栄養素です。
赤いビタミン「ビタミンB12」で貧血対策
アサリは「ビタミンB12」を多く含んでいます。
ビタミンB12は「赤いビタミン」と呼ばれ、葉酸と協力しあって赤血球を作り、
貧血を防ぐなどの効果があります。また、神経細胞内の脂質やタンパク質、
核酸の合成に働き、神経系を正常に保つ働きもあります。
不足すると、貧血やめまい、倦怠感、息切れなど原因になります。
食生活が野菜ばかりに偏っている人などは不足しがちになるため、
意識して補うことが大切です。
アサリのおすすめの食べ方
アサリに含まれるビタミンB群やタウリンは水溶性のため、
茹でる煮るなどの調理法では栄養が外に流れ出てしまいます。
その為、アサリのおすすめの食べ方としては、
豊富な栄養やうまみ成分を丸ごと味わえる調理法がお勧めです。
例えば、みそ汁やクラムチャウダー等のスープ類、炊き込みご飯等。
こうしたメニューは煮汁を一緒に摂れて栄養を無駄なく吸収出来ます。
また、ビタミンCやD、タンパク質の豊富な食材を一緒に摂ると、
アサリに含まれる鉄やカルシウムの吸収が高まる為、組み合わせるのがお勧めです。
タンパク質の豊富な魚とビタミンCを含むトマトを合わせたアクアパッツァや、
同じくタンパク質の豊富な牛乳とビタミンCの豊富なジャガイモやキャベツ、
ビタミンDが豊富なきのこ等を合わせたクラムチャウダーなど、
これらはアサリを使った定番料理ですが、とても理にかなったメニューです。
酒蒸しなどのシンプルな調理法でも十分美味しく食べることが出来ますが、
様々な食品と一緒に摂ることで栄養を効率よく補うことが出来る為、
意識して組み合わせてみましょう。
旬のアサリを美味しく健康に役立てよう
アサリの小さな殻の中には体が喜ぶ様々な栄養が詰まっています。
味噌汁やスープ、炒め物やパスタなど、和洋様々な料理に活用できるアサリ。
旨味がぎっしり詰まっていて、身がふっくら美味しい旬のアサリを食事に取り入れ、
季節の変わり目の元気な毎日に役立ててみてはいかがでしょうか。