水分を摂取する機会が増える夏。
様々な飲み物から水分補給をしているかと思いますが、
飲料に含まれる
「カフェイン」について意識した事はありますか?
カフェインは、コーヒー豆や茶葉、カカオ等に含まれる天然成分の1つです。
睡眠物質の働きを抑えて眠気を防いだり、脳を活性化させる、
脂肪の燃焼を促す作用があるなど良い働きが期待できる反面、
過剰になるとマイナスな面も持ち合わせていることから、
摂取の際には適量を心掛けることが大切です。
そこで今回は、
【カフェインのメリット・デメリット】をご紹介します。
夏場は水分をとる機会が増える分、人によっては
カフェインの摂取量も無意識に増えている場合があります。
過剰摂取により思わぬ副作用を招かない為にも、
カフェインとの付き合い方をこの機会に考えてみましょう。
カフェインのメリット・デメリット
カフェインはコーヒーに多く含まれるイメージがありますが、
コーヒー以外にも、お茶はもちろんコーラやエナジードリンクなど
様々な飲料に含まれおり、無意識に摂取していることが多くあります。
カフェインは少量から中程度の摂取であれば安全です。しかし、
過剰摂取になると体に悪影響が出る場合もある為注意が必要です。
以下ではカフェインのメリットと、過剰摂取によるリスクについてご紹介します。
メリットとデメリットをしっかりと理解して、カフェインとは上手く付き合いましょう。
カフェインの覚醒作用によるリスク
眠気覚ましにコーヒーやエナジードリンクを常用している人は多いですよね。
カフェインには覚醒作用があり、眠気を覚ましたり、
集中力を高める、運動能力を高めるなどの効果があります。
これは、疲れを感じる脳内物質である「アデノシン」の働きを
カフェインがブロックすることによる効果です。
寝起きにコーヒーを飲むとシャキッと目が覚め、
元気に一日をスタートさせることが出来ることから、
目覚めのコーヒーが欠かせない人も多いことでしょう。
しかしその反面、過剰になると逆に神経が過敏になり、
不安感や焦燥感(焦る気持ち)が強まってしまう場合もある為注意が必要です。
またカフェインの過剰摂取は、その覚醒作用により睡眠を妨げる可能性があります。
いつまでも脳が休まらず疲労感を逆に増す場合も。
平均的にカフェインは摂取して5時間程度体に残るとされていますので、
睡眠に影響を与えない為にも、カフェインの過剰摂取は控え、
夕方以降など遅い時間帯にはカフェインを極力摂らない様にしましょう。
カフェインは胃腸や膀胱の働きに影響する
カフェインには、腸の蠕動運動を促し便通を良くする効果もあります。
目覚めのコーヒーにより便通が促され、朝一の快便に繋がるケースもあり、
便活の一環として活用されている方もいらっしゃいます。
またカフェインには食欲を抑制する効果もあり、体重コントロールに役立つことも。
しかし、人によってはカフェインの刺激が軟便や下痢に繋がる場合もあります。
また、カフェインが胃液の分泌を促進することにより、
胃痛を起こしたり、胸やけを引き起こす場合も。
加えて、カフェインをとると膀胱が刺激され、尿意が増えて頻尿になるケースもあります。
特に多活動膀胱など、元々頻尿の持病がある人がカフェインを摂ると、
症状が悪化する場合があることから、頻尿の悩みや持病がある方、
またはトイレに行きにくい状況の時などは、カフェインの摂取は控えた方が良いでしょう。
このように、カフェインは胃腸や膀胱の働きに大きな影響を与えるため、
敏感な人はこうした副作用に注意して取り入れる必要があります。
カフェインはミネラルの吸収を阻害する
他にも、カフェインを過剰に摂ることのリスクとして、
カフェインにはミネラルの吸収を阻害する作用があります。
鉄分の吸収を阻害して貧血に繋がったり、
カルシウム不足から骨がもろくなるなど様々なデメリットに繋がる恐れもあります。
特に妊婦の方の場合、カフェインの過剰摂取が
流産や胎児の発育の遅れを招く恐れがある為注意が必要です。
イギリスでは、妊婦の1日の最大摂取量目安は200mgが目安。
WHO世界保健機関では、コーヒーで3~4杯程度までを目安にしています。
健康な成人では1日400mg程度までのカフェイン摂取量が目安です。
そして一度の摂取量は200mg以下にするのが良いとされます。
カフェインへの耐性には個人差がある為、
どの程度までが大丈夫とは一概には言えないものの、一日に
コーヒーであればやはり3~4杯程度、紅茶や緑茶であれば10杯程度ならば許容範囲とされる為、
カフェインはこうした基準の範囲内で安全に摂ることが大切です。
カフェイン中毒に陥る危険性
カフェインは長期間慢性的に取り続けることにより中毒になることがあります。
カフェインの摂取を繰り返すうちに、
少量で効果が得にくくなり、過剰になるに連れ疲労を感じやすくなります。
その疲労を解消しようと更にカフェインの量が増え、
益々疲労が増すと言う様に悪循環に陥ることがあります。
カフェインを摂取しないとイライラしたり不安になる、
頭痛や疲労感、焦燥感が現れる等、不調が出る場合には中毒になっているかも知れません。
少しずつカフェインの摂取量を減らして行きましょう。
カフェインへの耐性には個人差がある
カフェインへの耐性には個人差があり、人によって影響が異なります。
一日にコーヒーを5杯飲んでも夜しっかり眠れると言う人もいれば、
耐性のない人はコーヒーを1杯飲んだだけで頭痛がしたり
胸がドキドキしたりする場合もあります。
また、高齢になるとカフェインへの感受性が高まる傾向にあります。
若い頃は大丈夫でも年を取ってからカフェインに弱くなることがあるのです。
夕方以降にコーヒーなどのカフェインの含まれる飲料を飲むと眠れなくなったり、
夜中にトイレに何度も起きてしまったりと、睡眠を妨げる原因になります。
人によっては高血圧リスクが高くなる可能性もある為、
高齢になってからは特に注意した方が良いでしょう。
飲料や食品に含まれるカフェイン量はどれぐらい?
カフェインは、コーヒーや茶葉、カカオなどの天然の食材に含まれています。
また、コーラやエナジードリンク、眠気覚まし飲料、チョコレートなどにも含まれています。
それぞれに含まれるカフェイン量のおおよその目安は以下の通りです。
・インスタントコーヒー
80mg(コーヒー1杯150ml換算)
・ドリップコーヒー
90mg(コーヒー1杯150ml換算)
・抹茶
45㎎(コップ1杯150ml換算)
・緑茶
30㎎(コップ1杯150ml換算)
・紅茶
30㎎(コップ1杯150ml換算)
・ウーロン茶
30㎎(コップ1杯150ml換算)
・玄米茶
15mg(コップ1杯150ml換算)
・ココア
45㎎(コップ1杯150ml換算)
・ダークチョコレート
80mg(100g)
・ミルクチョコレート
20mg(100g)
・コーラ
48㎎(500mlペットボトル)
・エナジードリンク
80mg(250ml缶)*商品によって大きな差があります
コーヒーの種類や抽出方法、または商品によってもカフェインの含有量は異なる為、
これらはあくまで目安となる数字ですが、
参考にして普段から摂り過ぎていないかチェックしてみましょう。
カフェインは適量を心掛けて安全に活用しよう
カフェインへの耐性には個人差があります。
だからこそ自分の体にどのように影響しているのかを
しっかりと見極めて効果的に活用していくことが大切です。
カフェインは使い方によって薬にも毒にもなり得ます。
それぞれの好みや体調を見ながら適度な量の摂取を心掛けましょう。