冬の寒さが増してくると、
“冷え性”が気になる方も多いですよね。「手足が冷えて家事をするのが辛い」「足先が冷えてなかなか寝つけない」など、冷えによって辛い思いをされている方は沢山いらっしゃいます。
また、冷え性は不快な症状を引き起こすだけでなく、健康にも悪影響を及ぼすことがあります。「冷えは万病の元」と言われ、体温の低下からあらゆる疾病を誘発させる原因にもなる為、自覚がある場合もない場合も、しっかりと対策していくことが重要です。
そんな冷え性の1つの原因に、間違ったダイエットが挙げられます。
そこで今回は、
【冷え性を悪化させるNGダイエットと改善のためのアプローチ】についてご紹介します。
間違ったダイエットは、冷え性を悪化させ、痩せにくく太りやすい体を作ります。痩せない悪循環に陥らないためにも、是非以下のポイントを参考にしてみてください。
冷え性を悪化させるNGダイエット
冷え性の原因の一つに、間違ったダイエットが挙げられます。以下のようなダイエットは、体の冷えを悪化させる可能性があります。まずは、これらのダイエットを行っていないかチェックしてみて下さい。
極端なカロリー制限
極端なカロリー制限は、体温を維持するエネルギーが不足し、体温調節機能を低下させます。特に冬場は、適切な栄養素を摂取しないと体がどんどん冷えやすくなってしまいます。ダイエット中であっても、適度なカロリーを確保することが重要です。
栄養バランスの偏り
特定の食品に偏ったダイエット(例えば、糖質制限や高タンパク質ダイエットなど)は、体が必要とする栄養素を十分に摂取できないことがあります。特に、鉄分、ビタミンB群、亜鉛などは血液循環やエネルギー代謝に重要で、不足すると冷え性が悪化します。研究では、これらの栄養素が不足すると、血液循環が悪化し、冷え性のリスクが高まることが示されています。
低温食材の多用
ダイエットでは、野菜中心の食事や積極的な水分摂取を心掛けている人が多いと思います。しかし、冷蔵庫で冷えた生野菜や、冷たい飲み物を多く摂ると、身体が冷えやすくなる為、こうした物の摂り過ぎには注意しましょう。
冷たい食べ物や飲み物を摂取すると、体内の温度が一時的に下がり体が冷えやすくなります。また、血管が収縮し血行が悪くなることにより、体の末端部分が冷えやすくなります。
カフェインの過剰摂取
コーヒーやお茶に含まれるカフェインには、代謝を促進し、脂肪の燃焼を助ける効果があります。その為、ダイエットに役立てている方も多いと思います。しかし、カフェインには体を冷やす作用があり、過剰摂取には注意が必要です。
カフェインには利尿作用があり、過剰に摂取すると体内の水分が排出されやすくなり、脱水状態になることがあります。脱水は血液の循環を悪化させ、冷え性の症状を引き起こすことがあります。特に体が冷えやすい方は、カフェインの摂取量に注意することが大切です。
食事制限だけで運動していない
食事制限だけのダイエットは、筋肉量の減少と冷え性のリスクを高めます。筋肉は体内で熱を生成する主要な器官です。
運動をせず筋肉量が減ると、体が作り出す熱量が減少し、体温が下がりやすくなります。また、筋肉は血流を促すポンプの働きも持っています。筋肉量が減ると血行が悪くなり、体の末端部分が冷えやすくなります。
不規則な食事
忙しさから朝食を抜いたり、ダイエットの為に食事を我慢したりする人がいますが、空腹時間が空き過ぎると、血糖値の急変動が起きやすくなります。インスリンは血糖値を下げるホルモンですが、その分泌が乱れると、血管の収縮や拡張がうまくいかず、血流が悪くなることがあります。
不規則な食事は体温にも影響を与え、冷えを招く原因になります。規則的な食生活を心掛け、3食をバランスよく摂ることが重要です。
冷え性改善のためのアプローチ
冷え性を改善するためには、冷えを招くようなダイエットを避けるだけでなく、体温を上げる工夫が必要です。
以下に、冷え性改善の為のポイントをご紹介します。是非参考にしてみてください。
バランスの取れた適量の食事
健康的なダイエットは、食べて痩せるのが基本です。適切なカロリー摂取を心掛けると共に、栄養バランスの取れた食事を心掛け、体温を維持するためのエネルギーをしっかり摂取しましょう。
温かい食べ物や飲み物を摂る
生姜やにんにく、ネギ、根菜類など、体を温める効果のある食材を積極的に取り入れましょう。また、お鍋やスープなど、温かい飲食物を摂ることで、体を内側から温めましょう。
良質な脂質を摂る
魚や亜麻仁油、えごま油、オリーブオイルやナッツ類には、オメガ3脂肪酸や一価不飽和脂肪酸などの良質な脂質が含まれています。これらには、抗炎症作用や心臓を健康に保つ働きがあり、血行を良くして冷えを改善する効果が期待できます。脂質の摂取は良質なものを心掛け、日々の食事から冷え対策に役立てましょう。
適度な運動の継続
筋肉は多くの熱を生む出す器官である為、筋肉の維持強化は冷え予防に不可欠です。運動によって筋肉を使うこと自体も、血行が良くなり、体温上昇に繋がります。適度な運動を習慣にして、熱を生み出せる身体を維持しましょう。
ただし、激しい運動や運動のやり過ぎは、体にとってストレスとなり、冷えを悪化させる原因になる場合もあります。冷え対策の為の運動のポイントは、無理をし過ぎないことです。無理なく継続できる範囲で、運動を習慣にしていきましょう。
ストレス管理
冷え性対策にはストレス管理も重要です。過度なストレスは、自律神経を乱して冷え性を悪化させる原因となります。無理な運動や過度な食事制限は控えると共に、リラックスできる時間を作り、ストレスを溜めないようにしましょう。
寒さ対策を心掛ける
身体を冷やさないように、普段から寒さ対策や温活を心掛けることが大切です。特に入浴の習慣はおすすめです。温かいお風呂に浸かることは、血行促進に繋がり、体全体が温まるだけでなく、心地の良い温度のお湯にゆっくり浸かることでリラックス効果も得られます。また、腹巻でお腹を温めると、内臓の働きが良くなり、全身の血行が改善されます。入浴の習慣や、腹巻、ストールの活用などで、寒さから体を守りましょう。
冷えはダイエットで最も警戒すべきリスク
ダイエットには様々な落とし穴がありますが、「冷え」はその中でも最も警戒すべきリスクと言えるのではないでしょうか。
冷え性を改善するためには、正しい知識に基づいた食事と生活習慣が大切です。体を冷やさない工夫をして、健康的で快適な冬を過ごしましょう。