3月3日はひな祭り!
女の子の健やかな成長を願い、雛人形を飾るのが昔からの伝統行事ですが、
みなさんはひな祭りにどんな思い出がありますか?
私は家族に女の子が1人だったこともあり、ひな祭りが毎年とても楽しみでした。
おじいちゃんおばあちゃんがプレゼントしてくれた雛人形があまりに愛おしくて、
ずっと飾っておいてくれと母に懇願しては、
「早く片付けないとお嫁に行くのが遅くなるよ」と諭され、
泣く泣く押し入れの奥に片付けたものでした。
そんなひな祭りに食べる縁起物の料理といえば、ちらし寿司やはまぐりのお吸い物などが定番です。
色とりどりで見るからに華やかなちらし寿司は、女の子のお祝いにピッタリな食べ物ですが…
こうした料理には、様々な意味や願いが込められていることをご存知でしょうか?
そこで今回は、ひな祭りに食べられる料理(具材)に込められた願いや、
また食材に含まれる栄養と健康効果についてご紹介します。
きっと、意味を理解しながら料理をしたり食べることで、
より一層作り手の愛情や感謝の気持ちが感じられるはずです。
是非、ひな祭りを迎える前にチェックしてみてくださいね。
ひな祭りに食べる縁起物・その意味と栄養
ひな祭りに食べる縁起物の食べ物には、
女の子の健やかな成長や幸せを願う様々な意味合いが込められています。
以下では、代表的な食べ物の中から、より健康に役立つものをピックアップしてご紹介します。
ちらし寿司
「寿(ことぶき)を司る(つかさどる)」という文字が使われているように、
お寿司は縁起物とされ、おめでたい席などでよく食べられます。
お寿司にも色々な種類がありますが、家庭でも手軽に作れて、
様々な具材を乗せるだけで食卓が華やぐちらし寿司は、女の子のための桃の節句にぴったりなお料理です。
ちらし寿司には、様々な具材が入っていることから、
「一生食べるものには困らないように」と言う願いが込められているそうです。
また、具材として使われる食べ物にも、以下のような縁起の良い意味合いがあります。
≪海老≫
長いヒゲや曲がった腰が「長寿」を連想させることから、
「健康で長生きするように」と言う願いが込められています。
海老はタンパク質が豊富な割には低脂肪の食品なので、ダイエット中の方や脂肪が気になる方にお勧めの食品です。
殻には免疫力アップに効果的なキチン質や、がん予防になる色素成分のアスタキサンチンなども豊富です。
≪れんこん≫
レンコンには穴がたくさん空いていることから、「将来の見通しが良い」と言う意味があります。
また、一つの花から沢山実ることから、「子孫繁栄」の意味も込められています。
レンコンには、水溶性・不溶性どちらの食物繊維も含んでおり便秘解消にお勧めです。
髪や爪、肌の健康に不可欠なビタミンCも豊富で美容にも良い影響を与えてくれます。
≪豆≫
豆には「まめに働く・まめに生きるように」と言う願いが込められています。
ちらし寿司に加えることで、一気に華やかで春らしくしてくれるさやえんどう。
マメ科の植物ではあるものの、緑黄色野菜に分類させるさやえんどうには、
ビタミン類やβカロテン、食物繊維をはじめ、たくさんの栄養素が含まれています。
活性酸素を除去する働きがあり、美肌や老化予防に役立ちます。
≪干し椎茸≫
干し椎茸などの乾物は、昔から神様へのお供え物として使われていたことから縁起物とされています。
食物繊維が豊富なキノコ類は便秘解消効果が高く、また低カロリーなのでダイエットにもぴったりです。
血中コレステロール値の低下や動脈硬化の予防、免疫力を高めて癌を予防する効果なども注目されています。
干ししいたけは生のものよりもビタミンDが豊富。
カルシウムの吸収を助ける働きがあるので、カルシウムの含む食品と一緒にとると吸収が高まります。
≪菜の花≫
縁起物ではありませんが、旬の菜の花をひな祭りを祝うちらし寿司に加えることで、
より一層春らしいお料理となり、栄養バランスもアップするのでお勧めです。
菜の花には、美肌のビタミンと言われるビタミンCやビタミンA、
カロテンなどを豊富に含み、美肌やアンチエイジングに役立ちます。
食物繊維も豊富で便秘解消に効果がある他、むくみの予防改善に効果のあるカリウムや、
鉄、カルシウムなどのミネラル類も豊富で健康に役立ちます。
菜の花などの春野菜には、冬の間にため込んだ余分な脂肪や老廃物を排出しやすくする栄養がたっぷり!
料理に積極的に利用しましょう。
≪お酢≫
また酢飯に使われるお酢にはクエン酸が豊富です。
クエン酸は、食事から取り入れた食べ物を体内でエネルギーに変える時に、
体内に溜まった老廃物を排出して疲労回復を早める効果があります。
また血糖値の上昇を緩やかにし、肥満を予防する効果や、シミ、そばかすの予防、
スタミナ増進などにも役立ちます。
水に溶けにくい特徴のあるカルシウムを水溶性に変える性質もあるので、
カルシウムを含む食品と一緒にとると吸収効率を高めることができますよ!
はまぐりのお吸い物
蛤の貝殻は一対になっていて、2枚がぴったり合うようになっています。
他の貝殻とは合わないことから仲の良い夫婦を表し、「良縁に恵まれる」「夫婦円満」と言う意味があります。
春に旬を迎えるはまぐりには、カルシウムや鉄、亜鉛などのミネラル類が豊富に含まれています。
特に、健康な骨や歯を保つのに不可欠なカルシウムは不足しがちな栄養素ですので、積極的に取り入れたいです。
また、はまぐりなどの貝類には、タウリンやベタインなどの疲労回復や肝機能強化に効果的な栄養も豊富です。
お酒を飲む前後に食べることで、二日酔いの予防や症状の改善にも役立ちます。
そんな栄養たっぷりのはまぐりですが、ミネラルが豊富なもののカロテンがほとんど含まれていません。
三つ葉などを一緒にとれるお吸い物は、足りないカロテンを補うことが出来バランスアップにぴったりです。
お吸い物であれば、溶け出した成分をそのまま飲み干せるので、
はまぐりの嬉しい栄養を余すことなく取り入れることができますね!
うまみ成分も豊富なため、出汁がよく出て美味しく減塩出来るのも、はまぐりのお吸い物の嬉しいところです。
甘酒
ひな祭りの縁起物の1つに「白酒」があります。
桃は邪気を祓い、気力や体力の充実をもたらす縁起物だったことから、
昔は桃の花びらを漬けた「桃花酒」というものが飲まれていましたが、
江戸時代の頃から「白酒」が親しまれるようになったそうです。
しかし、白酒はアルコールが含まれている為子供は飲むことが出来ません。
子供も一緒に祝うひな祭りでは、白酒の代用として「甘酒」が飲まれることが最近は多くなりました。
甘酒には食物繊維やオリゴ糖が豊富で、腸内環境を整え便秘解消や美肌、免疫アップにも効果があります。
素早くエネルギーとなるブドウ糖やビタミンB群、
疲労回復効果の高いアミノ酸も豊富なことから、「飲む点滴」と言われ近年大注目されています。
ヨーグルトに混ぜる、ソーダで割るなど、
色々なレシピも登場しているので是非挑戦してみてはいかがでしょう?
縁起の良い食べ物と春が旬の食材でひな祭りを祝おう
さていかがでしたか?
ひな祭りを祝う食べ物には、健康や幸せを願う様々な思いが込められていることがわかりましたね。
また、縁起が良いと言うだけでなく、
上記でご紹介した食品には、美容と健康に役立つ栄養もたっぷりです。
女のお子さんがいらっしゃる方もそうでない方も、
是非こうした縁起物を食べて、ひな祭りを祝うとともに春を味わってみてはいかがでしょうか。