物価の高騰と健康志向の高まりを背景に、多くの人々に選ばれる食材となっている
「米粉」。
米粉は白米を原料としており、グルテンフリーの特性を持つため、小麦粉に代わる選択肢として注目されています。グルテンに敏感な方や、グルテンを避けたいと考える人々にとって、米粉は理想的な代替品です。
また、米粉は吸水率が高く、仕上がりがしっとりモチモチになるのが特徴。粉物おかずをはじめ、パンやお菓子等においても独特の食感を提供します。
さらに、米粉は糖質の代謝を促進するビタミンB1を含んでおり、エネルギーの効率的な利用に貢献するとされています。
これらの特性から、米粉は健康的な食生活を送りたいと考える人々にとって魅力的な食材となっています。
そこで今回は、そんな
米粉を利用する利点について詳しくご紹介します。小麦製品が好きだけど、グルテンが気になる方など、是非小麦粉に代わる選択肢として、米粉を活用してみてはいかがでしょうか。
米粉の特徴と利点
米粉を利用する利点にはどの様なものがあるのでしょうか。以下では、米粉の特徴や利点についてご紹介します。
米粉とは?
米粉とは、米を砕いて粉状にした食品です。小麦粉の代わりに使われることもあり、パンやケーキ、麺など様々な料理に活用できます。
米粉の栄養面でのメリット
米粉の栄養面でのメリットは、その豊富なビタミンとミネラルにあります。特に玄米粉は、白米よりも栄養価が高く、タンパク質やビタミンB1、ビタミンE、食物繊維等の栄養が豊富に含まれています。これにより、消化器系の健康をサポートし、長期的な満足感を提供することができます。
玄米が硬くて苦手な場合も、米粉なら食べやすくて取り入れやすいと思います。
グルテンフリー
米粉はグルテンフリーであるため、アレルギーを持つ人々にも安心して食べられる食材です。
グルテンとは、小麦に含まれるタンパク質の一種です。小麦製品の美味しさである、サクサク感、もちもち感、ふんわり感、弾力や粘り気の元になるものですが、一方で、人によっては健康を脅かす存在でもあることが知られています。
その一つに小麦アレルギーがあります。小麦アレルギーは免疫系が小麦タンパク質に過剰反応を示し、じんましんや呼吸困難などの急性症状を引き起こすものです。
また、グルテンは腸粘膜を荒らし、「腸もれ」(リーキーガット症候群)を引き起こしやすくする物質として知られています。腸もれがあると、グルテンが未消化のまま体内に侵入するようになり、消化器系の症状を引き起こす場合もあります。(グルテン不耐性)
グルテン不耐性の主な症状には、腹痛、下痢、吐き気、便秘、ガスの増加などがあり、これらはグルテン摂取後数時間から数日以内に現れることが多いです。症状の程度は人によって異なり、軽度から重度まで様々です。
また、腸もれは、グルテン以外にも、未消化の食べ物(乳製品や卵などのアレルゲンになる物質)や、毒素、病原菌やウィルス、微生物が腸から漏れ出し、身体に様々な悪影響を与える原因になると考えられています。
グルテンの影響には個人差があり、多くの場合、小麦製品を適度に摂取することは問題ないとされますが、原因不明の不調が続く場合には、小麦グルテンの存在を疑ってみると良いかも知れません。そして、小麦アレルギーやグルテンに対する過敏性がある場合は、医師の指導のもとで食事を調整することが重要です。
これに対し、米粉にはグルテンが含まれないため、小麦アレルギーや過敏症の方に適していると言えます。
調理がしやすい
米粉は吸水性に優れていることから、ダマになりにくく、調理がしやすいという利点もあります。小麦粉のようにネバ付きがないので、混ぜる時もすんなり、使った調理器具を洗うのも楽々です。これらの特性により、米粉は日々の食事において多様な用途で利用されています。
米粉は製品によって米の品種や製法、粒子の細かさなどに違いがあり、吸水率などにも差がありますので、料理によって使い分けると良いでしょう。
米粉はヘルシーでダイエット向き
米粉は、吸水性に優れている反面、油を吸収しにくい特徴があり、ヘルシーでダイエット向きでもあります。
一方、小麦に含まれる「グルテン」には強い依存性があることが知られています。食べれば食べるほど、もっと食べたいと言う欲求が沸き、食べ過ぎに繋がりやすくなります。また、小麦に含まれる「アミロペクチン」という糖質は吸収がとても早く、血糖値を急上昇させて、肥満や糖尿病のリスクが高まることが指摘されています。
こうしたことから、ダイエット目的でグルテンフリー生活を行う(小麦粉の代用に米粉を利用する)人も増えています。
コストパフォーマンスに優れている
経済的な観点からも、米粉はコストパフォーマンスに優れています。日本の米の自給率は高く、国産の米粉を利用することで、食料自給率の向上にも貢献しています。また、小麦粉の価格が上昇する中で、米粉は安定した価格を保っており、代用品としての選択肢となっています。
このように、米粉は経済的な利点と健康面での利点を兼ね備えており、今後もその人気は高まることが予想されます。
体に優しい「米粉」をいつもの食卓に
物価の高騰や健康志向の高まりを背景に、様々な調理に米粉が用いられるようになり、新しい食の楽しみ方が提案されています。
パンやお菓子以外にも、揚げ物の衣や、粉物おかず、スープやシチュー、カレーのとろみ付け等、様々な料理に活用できる米粉。米粉を使ったレシピは、小麦粉とはまた違った食感と風味で、多くの人々に愛されています。是非、日本の食料自給率を高めるためにも、米粉を使ったレシピに挑戦してみてはいかがでしょうか。