夏に出回る野菜の中でも、
特に注目したい野菜の1つに
「モロヘイヤ」があります。
モロヘイヤは、雨のほとんど降らない砂漠地帯でも育つ
強力な生命力を持ち、エジプトでは5000年も前から食されてきました。
栄養が大変豊富で、王族以外は食べることを禁じられたことから
「王様の野菜」と呼ばれ、滋養強壮に優れた夏の救世主とも呼べる野菜です。
あまり馴染み深い野菜ではないので、
もしかしたら料理に活用したことがない人も多いかも知れませんが、
美肌やダイエット、そして夏バテ対策としてもモロヘイヤはオススメ!
「食べなきゃもったいない」と言えるほどのスーパー野菜なのですよ!
そこで今回は、
モロヘイヤに含まれる栄養やその魅力についてご紹介します。
是非、暑い夏のスタミナ対策・美と健康の促進に活用してみましょう。
モロヘイヤの栄養
生命力にあふれたモロヘイヤ。ネバネバ野菜の代表格であり、
緑黄色野菜でもあるモロヘイヤには、様々な美容・健康効果が期待できます。
β-カロテンを始め、美肌のビタミンであるビタミンCやE、
また、ビタミンKやビタミンB2、カルシウム、食物繊維など様々な栄養を含みます。
β-カロテン
緑黄色野菜に分類されるモロヘイヤ。
濃い緑色が特徴のモロヘイヤにはβ-カロテンがトップクラスに含まれています。
その量は同じ葉野菜であるほうれん草や春菊と比べても約2倍ほど、
β-カロテンが多いとされるにんじんよりも約1.4倍ほどと大変豊富。
老化の原因となる活性酸素を抑制する働きがあり、
アンチエイジングや病気の予防に役立ちます。
ビタミンB2
ビタミンB2は脂質をエネルギーに変換する上で欠かせないビタミンです。
ダイエットに役立つ他、皮膚や粘膜などを健康に保つ働きがあり、
美肌作りや風邪対策としても役立ちます。
ビタミンエース
モロヘイヤには、美肌のビタミンとされる、
ビタミンA、C、E(通称:ビタミンエース)がすべて含まれます。
夏の時期に気になる紫外線からお肌を守り、
シミやシワを防いで美肌作りをサポートしてくれます。
カルシウム
モロヘイヤは、骨や歯を丈夫にしたり、
ストレスの軽減に役立つカルシウムもまた野菜の中でもトップクラスに含まれています。
モロヘイヤに含まれるカルシウムの占有量はほうれん草の約5倍、
牛乳の約2倍もあります。
また、カルシウムを骨に定着させるビタミンKも豊富な為、
モロヘイヤを食べるだけで骨粗しょう症対策になります。
ちなみにカルシウムは、ビタミンDを含む食品と一緒に摂ると吸収が良くなります。
ビタミンDは魚や卵、キノコ類に豊富。
モロヘイヤをお浸しにして鰹節をかけて食べると、
鰹節に含まれるビタミンDの効果で骨を丈夫にしてくれます。
調理法としても、とても手軽でお勧めなので是非取り入れてみて下さい。
カリウム
モロヘイヤには余分なナトリウムを体外に排出する働きのある、
カリウムも豊富に含まれています。高血圧やむくみ対策として役立つ他、
腎臓の老廃物の排出を助けたり、筋肉の収縮をスムーズにする効果もあります。
水溶性食物繊維
ネバネバ野菜のモロヘイヤには水溶性食物繊維が豊富です。
水溶性食物繊維は糖の吸収を緩やかにし血糖値の上昇を抑えることから
ダイエットに役立つ他、腸内善玉菌の餌になり腸を元気にしてくれます。
また便を柔らかくしてスムーズな排便を促す効果があることから、
腸内環境を改善。美肌や免疫の向上にも繋がります。
マンガン
モロヘイヤにはマンガンも豊富に含まれています。
マンガンは骨を石灰化させたり、関節を丈夫にする酵素の合成成分になる栄養素です。
また糖質、脂質、タンパク質の3大栄養素の代謝に関わる酵素を構成し、
エネルギーを作る働きも担うなど、人間にとって必要不可欠なミネラルです。
この様に、モロヘイヤには体が喜ぶ様々な栄養が含まれています。
モロヘイヤは7月から9月位の夏場に旬を迎えます。
まさに今が旬のモロヘイヤを料理に活用して、
バテやすい夏の元気に役立てましょう!
新鮮なモロヘイヤを選ぶ際のポイント
モロヘイヤは、葉がみずみずしくハリがあり、茎に弾力があるもの、葉の色が濃く鮮やかなもの。
葉先や茎の部分が黒ずんでいない物が新鮮です。
スーパーなどで選ぶ際にはチェックしてみて下さい。
モロヘイヤの保存方法
モロヘイヤを保存しておく場合は、キッチンペーパーなどを湿らせて全体を包み、
ポリ袋などに入れて冷蔵庫の野菜室で保存しましょう。
ただ、鮮度が落ちると硬くなったり、葉が茶色く変色してしまう為、
買ってきたら早めに食べることをお勧めします。
また、さっと茹でて水気をとれば冷凍保存も可能です。
小分けにしておけば、そのまま解凍しておひたしにしたり、冷奴に添える、
スープや味噌汁の具材に加えるなど手軽に調理に加えられる上、
栄養のバランスアップに繋がります。
一度に食べ切れない場合は冷凍保存も活用してみましょう。
モロヘイヤを食べる際の注意点
モロヘイヤにはアクであるシュウ酸が含まれています。
シュウ酸を摂取しすぎると、尿路結石になりやすくなったり、
鉄分やカルシウムの吸収を阻害する為、
気になる場合は調理で取り除いて食べましょう。
シュウ酸は水溶性であるため、茹でると水に溶け出します。
シュウ酸の摂取が気になる場合は、
お湯で1〜2分さっと茹でてから食べると安心です。
また、健康野菜として注目されているモロヘイヤですが、
成熟した種子や茎には毒性があることが確認されています。
スーパーなど、店頭に並んでいるモロヘイヤの葉や茎は、
毒性を持っていないので安心して食べることができますが、
家庭菜園などで育てているものを食べる場合は注意が必要です。
毒性のある成熟した種子や枝葉が含まれている場合がある為、
この部分は食べないように気を付けましょう。
モロヘイヤを夏の元気に役立てよう
お浸しや天ぷら、炒め物にスープなど…
クセが少なく様々な料理に活用できるモロヘイヤ。
旬のネバネバ野菜「モロヘイヤ」には美と健康に役立つ栄養がたっぷりです!
調理も全く難しくないので、
是非夏の料理のバリエーションに加えてみてはいかがでしょうか。