寒くなってくると、なんとなくもの寂しさを感じますが…この気持ちはどこから来るのでしょう?
秋に感じやすい物寂しさや物悲しさは、
日照時間が減ることで「セロトニン」が分泌されにくくことなることが関係しているようです。
セロトニンとは…別名「幸福ホルモン」とも言われる”心の安定”に関わるホルモン。
不足すると精神のバランスが崩れ、
イライラしたり鬱の原因にもなる為しっかり働かせることが大切です。
そこで今回は
【日常で出来るセロトニンを増やす対策】をご紹介します。
夏から一気に日が短くなり、寂しさや不安を感じやすくなる秋。
情緒面の安定を保ち、ハッピーな毎日を過ごす為にも是非お役立て下さい。
セロトニンの働き
セロトニンは、緊張やストレスを感じるときに分泌される
「ノルアドレナリン」や「ドーパミン」の働きを制御する働きがあります。
イライラを抑制し、幸福感や安心感、やる気の向上など”情緒面の安定”に大きく関わっています。
また、自律神経を整え腸の蠕動運動を活発にする働きがある他、
セロトニンは夜になると睡眠を促す働きをするメラトニンに変化することから、
睡眠の質の向上にも役立ちます。
セロトニンが不足すると、心のバランスが崩れ鬱やストレス障害を引き起こす危険性が増すほか、
睡眠障害や肥満などの原因にもなることが知られています。
私たちが幸福であるためには、
文字通り「幸福ホルモン」であるセロトニンをしっかりと働かせることが不可欠なのです。
セロトニンの90%が腸で作られている
情緒の安定に不可欠なセロトニンですが、そのほとんどが腸内で作られています。
心に関わるホルモンであることから脳内で作られるようなイメージがあるかと思いますが、
実際には脳内の神経で作られるのはわずか2%ほど。
その他、血液中の血小板で8%が作られるのに対し、90%が腸内で作られています。
「腸の良し悪しが体と心の健康に大きく関わる」とされるのはまさにこの為。
つまりは腸を健康な状態に保つことがセロトニンの活性に繋がり、
結果的に体はもちろん心の健康にも大きく影響を与えると言うことです。
セロトニンを活性化するための対策
腸内を良好な状態に保つ
セロトニンを活性化させて心の安定を保つ為には、腸内を良好な状態に保つことが大事です。
腸内環境を整える為には、日頃から生活リズムを整え適度な運動に取り組むなど、
健康的な生活を心掛けるのが基本です。
中でも食事は重要です。栄養バランスの整った食事をすることに加え、
野菜やキノコ、海藻類から食物繊維をしっかりと補い、
漬物や味噌、ヨーグルトなどの発酵食品を積極的に摂るなど、
腸が喜ぶ食事を日々心掛けることが大切です。
適度に太陽の光を浴びる
また、セロトニンを活性化するためには太陽の光を浴びることも重要です。
太陽の光を浴びることで脳へと信号が行き、セロトニンの合成が活発になります。
日照時間が一気に減ってくる秋や、冬の寒い時期はセロトニンが不足しやすくなるため、
適度に太陽の光を浴びてセロトニンの合成を促しましょう。
リズム運動を取り入れる
他には、リズム運動をすることでもセロトニンは活性化されます。
リズム運動とは、一定のリズムで繰り返す運動のこと。
ウォーキングやジョギング、縄跳びや踏み台昇降運動など、
こうした運動を行うことでセロトニンを作ることができます。
ストレスを感じる時や不安な気持ちがある場合など、
気持ちもリフレッシュできるうえ、腸を動かす便活習慣にもなり一石二鳥です。
セロトニンの材料を補う
そして、そもそも材料がなければセロトニンは作られません。
セロトニンの材料となるトリプトファンや、
トリプトファンからセロトニンの合成を促進する働きのあるビタミンB6を、
日々の食事からしっかり取り入れることも心の安定には不可欠です。
トリプトファンは、肉や魚、卵、大豆製品などに豊富です。
これら必須アミノ酸は体内では作り出すことができないため、食事から補うことが重要です。
ビタミンB6は、レバー、カツオ、マグロ、バナナ、にんになどに豊富ですので、
腸内環境を整える食事と合わせてこちらも意識的に取り入れましょう。
セロトニンを活性化して晴れやかな心に
不安な気持ちや寂しさは、考え方を変えたり
うまく発散するしか対策のしようがないように思われがちですが、
セロトニンを増やすことが1番の対策になります。
セロトニンがしっかり働く健康的な生活を心がける事は、
日々の安心感や幸福感を増やすことに繋がります。
是非セロトニンを意識した生活を心掛け、秋晴れの様な気持ちの良い心で秋を楽しみましょう!