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2023.04.05
歯周病対策でお口から全身の健康を守ろう

歯周病対策

「以前よりも歯が長くなった」と感じる事はありませんか? または、「歯磨き時に出血する」「口臭がある」など、口腔内のトラブルを抱えていませんか。
それ、もしかすると”歯周病”が原因かも知れません…。

歯茎下がり等、歯と歯茎のトラブルの放置は厳禁です。 歯周病の放置は歯を失うばかりか、全身の健康にも悪影響となる為、 しっかり対策してケアを習慣付けていくことが大切です。

そこで今回は、日本人が歯を失う原因の第1位である歯周病について、 【歯周病の恐ろしいリスクや原因、対策】をご紹介します。

脱マスクで、口臭や口周りの身だしなみを気にする人が増え、 口腔ケアに関する商品の需要が高まっています。 歯周病対策は、口臭ケアや口周りの美しさを左右する重要課題でもあります。 是非この機会に歯周病に対する理解を深め、 対策を心掛けることから、健康な歯と歯茎を守りましょう。


成人の8割が歯周病または予備軍


歯周病は、50歳を超えると8割以上の人が罹るとされます。 高齢者に多いイメージがあることから、 「自分はまだ大丈夫」、「自分には関係ない」 と考えている人も多いかも知れませんが、全くそんな事はありません。

歯周病罹患率は、15歳〜24歳が20%、25〜34歳で30%、 35〜44歳で40%、45〜54歳では50%と高い割合です。 予備軍も含めると日本人の成人の約8割が感染していると言われています。 尚且つ、コロナ渦でのマスク生活により口腔環境が悪化し、 歯周病になる人が増えているとされますから、 まだまだ若いからといって油断は大敵です。

特に、「以前よりも歯が長くなってきた」「歯茎が痩せてきた」 「歯茎からよく出血する」等、トラブルが目に見えてきたら、それは危険信号です。 歯周病が進行しているサインかも知れないため、すぐに対策しましょう。


歯周病とは?


歯周病

歯周病とは、歯周病菌によって引き起こされる、感染性炎症性疾患のことで、 悪化すると歯を支える骨が溶けてしまう病気のことを言います。
歯茎(歯肉)だけが炎症を起こす「歯肉炎」(しにくえん)と、 歯周(歯の周り)に炎症が起こる「歯周炎」(ししゅうえん)があり、 これらを総称して「歯周病」と呼びます。

歯周病は、歯と歯茎の間にいる菌が悪さをすることで引き起こされます。 歯周病は痛みなどの症状がない場合がほとんどである為、 知らず知らず進行し悪化していくのが怖いところです。

まず始めに歯肉炎になり、次に軽度歯周炎に進行して行きます。 この時、歯茎は赤く腫れ、歯磨きや食事などの刺激で出血することがあります。 そして歯と歯茎の隙間である「歯周ポケット」も徐々に深くなっていきます。 その後、中等度歯周炎、重度歯周炎と進行してくと、 軽度の時には3〜4ミリ程度だった歯周ポケットの深さも、 7〜8ミリ以上と更に深くなり、歯茎はもちろんの事、 次第に歯を支えている土台の骨まで炎症を起こし、骨を溶かして行きます。 重症の場合、歯の根元がどんどん露出して行き、歯がグラグラになり、 場合によっては歯茎の手術や抜歯が必要になります。

歯周病は、口元の美しさを損なう原因になるばかりか、 菌が発するガスにより口臭を発生させる原因にもなります。 また、歯周病菌は溝に入りやすく、そこで増殖する為、 悪化すればするほど進行スピードを増していく特徴がある点も怖いところです。


歯周病は全身の健康にも悪影響となる


更には、歯周病は、口臭や歯を失う原因となるだけではなく、 全身疾患とも深く関連していることが分かっています。
歯周病菌は、血液に乗って全身をめぐり、体の各機関で炎症を起こします。 同時に、歯周炎や歯肉炎があると「炎症性サイトカイン」と言う炎症を促す物質が生成され、 これが様々な疾患を悪化させるとされます。

歯周病が与えるリスクとしては、 動脈硬化、心筋梗塞、脳卒中、アルツハイマー型認知症、 肥満、糖尿病、関節リウマチ、誤嚥性肺炎、 骨粗しょう症、低体重児出産のリスク上昇など多岐に渡ります。

また歯周病によって歯が失われていくと、咀嚼機能が低下します。 十分な咀嚼ができないと、食事がおろそかになり、 必要な栄養素が不足して、体力の低下や認知機能の低下を招くこともあります。

口元の美しさや健康を守るだけでなく、 全身の健康においても、歯周病対策はとても重要なのです。

歯周病が重症化すると、元の健康な歯に戻す事はできません。 どんどん進行していく怖い歯周病を予防する為にも、 日々の口腔ケアをしっかり行うことが大切です。


歯周病の原因・対策


歯周病対策

歯周病の原因である歯周病菌は、口の中のプラーク(歯垢)に潜んでいます。

プラークとは、歯の表面に溜まった菌の塊のことです。 白色または黄白色のネバネバした物質で、 食べカスなど、歯の磨き残しがあるとそこに菌が繁殖しやすくなります。 プラークは虫歯や歯周病の原因になることから、 日々の口腔ケアによりしっかりと摂り除き、清潔を保つことが大切です。

日々の歯磨きでしっかり除去することができれば、歯周病を予防できます。

プラークは酸素の少ない場所を好む傾向があるので、 特に歯と歯の間(歯間部)、歯と歯茎の隙間(歯周ポケット)に潜んでいます。 歯ブラシでのブラッシングはもちろん、 歯ブラシだけでは届きにくい歯と歯の間(歯間部)を掃除するデンタルフロス(糸)の併用、 また人によっては歯間ブラシ(隙間が広い人など)を活用し、 歯周病の原因となるプラークをしっかり除去することから予防に努めましょう。

食後の歯磨きは大切ですが、特に就寝前のケアは重要です。 就寝中は唾液が減って歯周病菌が活発になる為、歯周病のリスクが高まります。 就寝中の菌の活性化を防ぐ為にも、就寝前のケアは念入りに行いましょう。


日々の口腔ケアで歯周病を積極的に予防しよう


口元の見た目や口臭だけでなく、歯を失ったり、全身の健康にも大きく影響する歯周病。

歯周病を予防するには、歯周病の怖さや口腔ケアの大切さを理解し、 出来るだけ若いうちから対策を習慣付けることが大切です。
是非、定期的な歯科でのメンテナンスを含め、 しっかりと対策を心がけ、歯周病を積極的に予防していきましょう。