4月23日は「シジミの日」です。
シジミの魅力を改めて見直す日として、「シジミの日」は制定されました。語呂合わせの「4(シ)・2(ジ)・3(ミ)」にちなんで、シジミの持つ栄養価や健康効果を再認識し、より多くの人に親しんでもらうことを目的としています。
シジミは通年出回る食材ですが、本来の旬は夏(7月〜8月)と冬(1月〜3月)の2回。今がまさに旬というわけではありませんが、その栄養価の高さはいつ食べても健やかな毎日を応援してくれるものです。
古くから日本人の食文化に根付いてきたシジミは、小さな貝ながらも、大きな健康パワーを秘めています。
そこで今回は、そんな
シジミが持つ栄養素や、その
魅力を最大限に生かすおすすめの食べ方をご紹介します。ぜひ、この記念日をきっかけに、シジミの奥深い魅力を再発見してみませんか?
シジミが持つ注目の栄養素

シジミに含まれる栄養素は、日々の健康維持に役立つものばかりです。
例えば、代表的な栄養素には以下のようなものがあります。
肝臓をいたわる「オルニチン」
昔から、「お酒を飲んだらしじみ汁」といわれるほど、肝臓をいたわる力を持つことが知られるシジミ。その効果には、オルニチンが関わっています。
シジミには、アミノ酸の一種であるオルニチンが豊富に含まれています。オルニチンは肝臓の働きを助け、疲労回復や解毒作用を促進するとされており、特にお酒を飲む機会が多い人にはぴったりの栄養素です。アルコールの分解を助け、二日酔い防止にも役立ちます。
貧血や疲労対策に役立つ「鉄分」
シジミには、血液の元となる鉄分が含まれています。しかも、動物性食品に多く、体への吸収が良い「ヘム鉄」を含みます。
鉄は赤血球の材料となり、全身に酸素を届ける役割を果たします。鉄分が不足すると、酸素の供給が滞り、貧血や慢性的な疲労感を引き起こしやすくなります。
鉄分は、特に月経のある女性にとって不足しやすい栄養素です。月経によって鉄分が失われやすく、放っておくと貧血気味になりやすいので、普段から意識して摂取することが大切です。
血圧やコレステロールを整える「タウリン」
シジミに含まれるタウリンは、体のさまざまな機能をサポートする重要な栄養素です。特に、肝臓の働きを助けることで知られ、胆汁の分泌を促進することで脂肪の消化を助けます。また、血圧の調整やコレステロール値の改善にも貢献し、心血管の健康維持に役立ちます。
丈夫な骨や歯を作る「カルシウム」
シジミにはカルシウムも含まれており、骨や歯の健康維持に役立ちます。特に成長期の子どもや、骨密度の低下が気になる中高年の方にとって、カルシウムは積極的に摂りたい栄養素です。
また、カルシウムは筋肉の収縮や精神の安定にも関わっています。不足すると、筋肉のけいれんやこむら返りが起こりやすくなったり、イライラや不安感が増す原因にもなります。カルシウムは意識していないと不足しがちな栄養素である為、日々の食事でしっかり補うことが大切です。
良質な「タンパク源」
しじみは高タンパク低カロリーで、筋肉の維持や修復に役立つ良質なタンパク源です。特にほかの貝類に比べて、脂肪分が少ないのが特徴で、ダイエットや健康を意識している方の食事としてもおすすめです。
シジミのおすすめの食べ方〜栄養を最大限に活かす調理法

シジミの豊富な栄養を余すことなく摂取するには、味噌汁やお粥、チャウダーなどが最適です。シジミに含まれるオルニチンやタウリンなどの栄養素は水溶性のため、煮汁ごと楽しめる料理で摂取するのが理想的です。
シジミは「コハク酸」をはじめとしたうまみ成分を豊富に含むので、出汁を使わなくてもそれだけで美味しいスープが出来ます。出汁の旨味を存分に味わいながら、豊富な栄養を余すことなく取り入れましょう。
また、玉ねぎに含まれる「硫化アリル」とシジミのタウリンを組み合わせることで、肝機能のサポート力を高めることが出来ます。硫化アリルは血液の流れを良くする作用もあり、シジミと一緒に摂ることで疲労回復にも役立ちます。こうした理由から、シジミ料理には玉ねぎやネギを加えるのがおすすめです。
さらに、春ならではの旬の食材と組み合わせることで、栄養バランスが格段に向上します。例えば、春キャベツにはビタミンCが豊富に含まれており、シジミの鉄分の吸収率を高めてくれます。また、新ジャガイモにはカリウムが多く含まれ、体内の余分なナトリウムを排出し、むくみの改善に役立ちます。
この様に、食べ方を工夫することで、シジミの持つ栄養を最大限に生かしながら美味しく味わうことが出来ます。色々と組み合わせて、栄養の相乗効果を図ってみましょう。
健康的な食生活にシジミがおすすめ
健康的な食生活を意識する方にとって、シジミは理想的な食材です。4月23日の「シジミの日」をきっかけに、シジミの栄養価や健康効果を改めて見直し、日々の食生活に取り入れてみてはいかがでしょうか。
ぜひこの機会に、小さな貝の大きなパワーを実感してみてください。