春の味
「新玉ねぎ」が出回る季節になりました。
甘くてみずみずしく肉厚なのが特徴の「新玉ねぎ」。
通年出回る玉ねぎとはひと味もふた味も違うおいしさが味わえるため、
「この時期を待っていた」と言う野菜好きさんも多いのではないでしょうか?
そんな玉ねぎの健康パワーと言えば「血液サラサラ効果」が有名ですよね。
でも注目すべき栄養はそれだけではありません。
玉ねぎには、美容やダイエット、
心の健康にも役立つ栄養がギュッと詰まっています。
そこで今回は、春先にのみ出回る
「新玉ねぎ」について…
普通の玉ねぎとの違いやその健康パワー、
失敗しない選び方やオススメの食べ方など、
新玉ねぎの魅力をたっぷりとご紹介します。
是非、春ならではのおいしさを味わい”健康パワー”を実感しちゃいましょう♪
普通の玉ねぎと新玉ねぎの違いとは?
保存が効く様、干してから出荷される通常の玉ねぎとは違い、
取れてすぐに出荷されるのが「新玉ねぎ」です。
品種の違いではなく、
3月から4月ごろに取れる早取りの玉ねぎのことを新玉ねぎと呼ぶものの、
一般的に食べられているものの多くは実は品種が異なります。
スーパーで通年で回っていることが多いのが「黄玉ねぎ」と言う品種。
こちらは干して出荷されることが多く、
新玉ねぎとして扱われるものは「早生」「白玉ねぎ」と言う品種がほとんどです。
これらは収穫時期も異なり、
黄玉ねぎは年に2回の収穫の後保存、通年出回るのに対し、
新玉ねぎは秋に種をまいたものを3月から4月ごろに収穫・出荷する、
年に1度きりの春の味覚となります。
玉ねぎと新玉ねぎの栄養の違い
玉ねぎも新玉ねぎも、含まれる栄養はには違いがありません。
血液サラサラ効果を始め、美と健康に役立つ栄養がたっぷり含まれています。
以下では、新玉ねぎに含まれる注目の栄養をご紹介します。
新玉ねぎに含まれる栄養とその働き
腸活に役立つ「オリゴ糖」が豊富
玉ねぎの甘味成分である「オリゴ糖」。
オリゴ糖は腸内細菌の餌となり善玉菌を増やすのに役立ちます。
また、玉ねぎには便を柔らかくしてスムーズな排泄を助ける「水溶性食物繊維」も豊富。
腸内環境を整え腸活に役立ちます。
「ケルセチン」で美肌&エイジングケア
強い抗酸化作用を持つファイトケミカルの1種である「ケルセチン」も玉ねぎには含まれます。
体内に溜まった有害物質や老廃物の排泄を促す作用があり、
細胞の劣化を防ぐことから、美肌やエイジングケアに役立ちます。
血液サラサラで注目の「硫化アリル」
玉ねぎの強烈な匂いや辛味成分である「硫化アリル」は、
血行を促進し代謝を高める働きがあります。
冷え性の予防やダイエットに役立つ他、疲労回復効果も期待できます。
また血小板の凝固防ぐ働きがある為、血栓ができにくくなり、
血液サラサラ効果から高血圧や動脈硬化、糖尿病などの予防にも役立ちます。
「硫黄化合物」で神経を鎮静
他にも、玉ねぎに含まれる「硫黄化合物」には神経を鎮静させる作用があり、
興奮している時に香りをかぐことで興奮を静めたり、不眠にも役立つとされています。
アレルギー予防に役立つ「チオスルフィネート」
アレルギーによるかゆみや咳などの原因になるのがヒスタミンと言う物質です。
玉ねぎには抗ヒスタミン作用を持つ「チオスルフィネート」が含まれ、
アレルギーの予防に役立ちます。
この様に沢山の素晴らしい栄養が含まれる新玉ねぎ。
そんな栄養を効率よく摂取するのにお勧めの食べ方はあるのでしょうか。
新玉ねぎは生食がお勧め
血液サラサラ効果で注目の「硫化アリル」は非常に揮発性の高い成分で、
玉ねぎを切った際に涙が出るのはこの成分によるものです。
硫化アリルは熱に弱く水に溶け出しやすい特徴があります。
その為、健康に役立つ栄養を効率よく取り入れるためには、
水にさらさずそのまま生で食べることが一番お勧めの食べ方となります。
その点新玉ねぎは、水にさらさなくても甘くて美味しいので「生食向き」です。
サラダやマリネなど生でいただくことで効率よく栄養を取り入れることが出来ます。
特に、摩り下ろしたりミキサーにかけてドレッシングにするとよりお勧めです。
こうすることで細胞膜が壊れ有効成分を効率よく取り出すことができます。
また硫化アリルは、ビタミンB1の吸収を促進する働きもあります。
ビタミンB1は糖質の代謝をに役立つ栄養素で、
不眠やイライラを予防したり疲労回復にも役立ちます。
ビタミンB1は豚肉や大豆製品、うなぎ、カツオなどに豊富ですので、
一緒に食べることで吸収を高めましょう。
新玉ねぎの失敗しない選び方・保存方法
新玉ねぎは傷むのが早いので、スーパーなどではなるべく新鮮なものを選ぶ様にしましょう。
新玉ねぎを選ぶ際には、皮が艶々していて重みがあるもの。
皮にカビが付いていたり、痛んで柔らかくなっている部分がないかなど、
この点をチェックして選ぶのが良質なものを選ぶ際のポイントとなります。
そして、購入後は傷んでしまう前に早めに食べる様にしましょう。
または、すぐに食べない場合は冷蔵庫での保存がお勧めです。
キッチンペーパーや新聞紙で包むと芽が出にくくなり持ちが良くなります。
この時期だけのおいしさを味わいつくそう
新玉ねぎは、辛みや苦味が少なく生のままでも食べれるのはもちろん、
火を通せばトロトロして甘みが増し、
とてもジューシーな味わいを楽しむことが出来ます。
肉にも魚にもどんな食材とも相性の良いお料理の名わき役ですが、
新玉ねぎを味わえるのは今の時期だけです!
様々な料理に活用できる春を代表する旬野菜「新玉ねぎ」。
是非この時期だけのおいしさを味わいつつ健康に役立てましょう。