ランチ後に、いつも強烈な眠気に襲われると言うことはありませんか?
午後一番の授業や会議などで突然の睡魔に襲われる。
そんな経験は誰もがされている事かと思いますが、実はこの眠気!
”悪い食習慣”が原因で起きている可能性があります。
食後に眠気が起きるのは大抵自然なことではありますが、
仕事や勉強に支障をきたすほどの急激な眠気や強い倦怠感は、
決して良い傾向ではありません。
「身体からのSOSサイン」と捉え、食事の摂り方を見直す必要があります。
そこで今回は、
【食後に強烈な眠気に襲われる原因】と、
【食後の眠気や倦怠感の予防に繋がる食事法】についてご紹介します。
食後に眠くならない為の食事法をマスターすることは、
生活習慣病の予防やアンチエイジング、そして太りにくい体作りにも役立ちます。
是非この機会に正しい食事習慣について見直し、
食後の眠気対策と健康維持に役立てましょう。
食後の眠気は糖質が原因?
食後の急激な眠気を引き起こす原因は、食事に含まれる”糖質”が影響しています。
食事によって糖質を摂取し血糖値(血液中の糖の値)が上昇するのに合わせ、
脳の覚醒物質であるオレキシンの活動が抑制されます。
こうして脳の覚醒作用が低下した結果、眠気が起きるのです。
糖質を大量摂取すれば血糖値の急上昇が起こります。
その分覚醒物質オレキシンの働きも急激に弱まり眠気も強くなると言う仕組みです。
食後の強烈な眠気や倦怠感に要注意
食後に眠くなるのはある程度は正常な反応です。
しかし、横にならないと居られないような強烈な眠気や、強い倦怠感、
集中力の低下やイライラなどの症状が日常的に起きる場合には注意が必要です。
これらは体からの危険信号かも知れません。
食後の強烈な眠気や倦怠感は、糖質の過剰摂取や、食べ合わせの悪さ、
早食いと言った悪い食習慣により、血糖値が乱高下していることの現れです。
こうした血糖値の乱高下を「血糖値スパイク」と言いますが…
血糖値スパイクは、食後の強い眠気だけでなく、
肥満や糖尿病などの生活習慣病のリスクを高める、
また、糖化を引き起こし老けやすくなるなど、
健康面・美容面で多大なる悪影響となる為、十分な注意が必要です。
食後の眠気対策の鍵は「血糖値コントロール」
つまり、血糖値の急上昇を引き起こす不健康な食事習慣こそが、
食後の強烈な眠気や倦怠感を引き起こす原因です。
逆を返せば、食事のとり方を工夫することで、
食後の眠気は最小限で押さえることが出来ます。
食後眠くならない食べ方のカギは、血糖値コントロールにあります。
日々のちょっとした心がけで、食事による急激な血糖値の上昇を抑えることが出来ますので、
是非、以下を参考に食事の摂り方を見直してみましょう。
食べ過ぎず「腹八分目」を心掛けるのが基本
血糖値を急上昇させないためには、何と言っても食べ過ぎないことが基本です。
食事は腹八分目で抑えることを習慣にし、満腹中枢をしっかり働かせるためにも、
ゆっくりよく噛んで食べることを心がけましょう。
また、美味しくて質の良いものを食べると満足感を得やすくなります。
安くて量が多いものよりも、高くても質の良いものを選ぶことで、
少量でも満足できるようになる為、是非こちらも意識してみましょう。
空腹時間を空け過ぎない
空腹時間が長く空きすぎると、体は栄養を効率よく吸収しようと働く為、
次の食事で血糖値の急上昇が起こりやすくなります。
例えば朝ご飯を抜いて、ランチで糖質主体の食事をお腹いっぱい食べるなどは要注意です。
空腹状態が長いことでドカ食いにも繋がりやすくなるため、
食事は規則正しいリズムで摂るよう心掛けましょう。
どうしても次の食事まで時間が空く場合には、間食に軽いものを食べておくことも有効です。
食べる順番を工夫する
血糖値の急上昇を防ぎ肥満を予防する食べ方として「ベジタブルファースト」が有名です。
食事は、糖質たっぷりの主食から食べるのではなく、
まず野菜や海藻類などの食物繊維の豊富な食品から食べ始め、
最後に炭水化物を摂ると言った順番を習慣にしましょう。
これだけでも血糖値の急変動を予防することが出来ます。
糖質中心のメニューを避け食べ合わせにも工夫する
ラーメンやうどん、どんぶりなどの一品モノは、
糖質が主体であることが多く、血糖値の急上昇を引き起こしやすくなります。
野菜やタンパク質のおかずをトッピングとして加えたり、
なるべく定食スタイルの食事を選ぶなど工夫し、
糖質主体のメニューにならないような食事を心がけましょう。
また、お酢には糖の吸収を緩やかにしてくれる働きがあります。
食事にお酢をかける、酢の物を組み合わせるなどで、
血糖値の急上昇を抑えることができます。
糖質は冷やして食べる
ご飯や麺類など、糖質は冷やすことで消化されにくいでんぷんである
レジスタントスターチが増え、血糖値の急上昇を抑えることが出来ます。
主食はあえて温めずに冷やして食べることも、食後高血糖の予防にはお勧めです。
血糖値を上げにくい食品を選ぶ
糖質の多い食品の代表と言えば主食となる炭水化物ですが、
炭水化物の中でもパンや麺、ピザ、お好み焼きなどの「小麦製品」には要注意です。
現在市場に多く出回っている小麦は、昔から食べられているものとは違い、
大量生産がしやすい改良小麦が使われています。
この改良小麦に含まれているデンプンである「アミロペクチンA」は、
消化スピードが非常に速く、血糖値を一気に引き上げる原因になる為、
食べ過ぎない様に気を付けましょう。
また、食品は精製度が高いほど体への吸収が速くなり、血糖値も上がりやすくなります。
その為、例えば白米や白い食パン、うどんや小麦製品などの
体に吸収されやすい”白い糖質”よりも、
玄米や雑穀ご飯、玄米パンやライ麦パン、そば(二八蕎麦や十割そば)といった
”茶色い糖質”の方が血糖値を上げにくくオススメです。
こうした茶色い食品は、精製度が低い分、
食物繊維やビタミン・ミネラルなどの体に大切な栄養素も豊富。
美と健康、そして食後の眠気対策として役立ちますので、
なるべくならこうした精製度の低い茶色い糖質を選ぶようにしましょう。
食事を見直し食後の眠気を予防しよう
食後に眠くなるのはある程度は仕方がないことです。
しかしながら、体がだるくて仕方がない場合や、
我慢できないほどの強烈な睡魔が頻繁に襲ってくる場合、
これは「食事の摂り方に問題あり」と言う体からの危険信号である可能性が高いです。
食後高血糖は太る事はもちろん、糖尿病を引き起こす原因にもなります。
この様な生活習慣病のリスクを減らすためにも、是非以上を参考に、
食事の内容や摂り方について、この機会に見直してみてはいかがでしょうか。