朝食抜きが「体内時計」を狂わせる | ISDG 医食同源ドットコム [公式通販]
2020.09.02
朝食抜きが「体内時計」を狂わせる

体内時計

皆さんは、「体内時計」を意識した生活をされていますか?

私たちの体には、1日周期でリズムを刻む「体内時計」が備わっています。

脳の視交叉上核(しこうさじょうかく)にあるメイン時計と、 血液や内臓などの末梢(まっしょう)に多数存在するサブ時計。 これらの「時計遺伝子」により日々生体のリズムが刻まれ、 私達の健康に大きな影響を与えています。

例えば、ホルモンの分泌や、酵素を働かせる、体温や血圧の日内変動、 自律神経の働きなども体内時計が刻む生体リズムの一つです。 その為、体内時計の針が狂ってしまうと、 上記のような働きが乱れ体調を崩しやすくなります。 自律神経失調症や睡眠障害、肥満、うつ病、癌など心身の様々な不調や病気の原因になるとされる為、日々体内時計を適切に調節してあげることが心身の健康を守る上でとても大切です。

そんな体内時計を狂わせる原因の一つに”朝食の欠食”があります…。

そこで今回は、【体内時計と朝食の関係】をご紹介!

忙しさからつい朝食を抜いてしまう…ダイエット目的で朝食を抜いているなど、 朝食を抜くことが習慣になっている場合は、 もしかするとそれが体の不調を招く原因になっているかも知れません。 体内時計をうまく機能させ、体のリズムを整えて健康に生きるためにも、 是非ご覧頂き、生活習慣の改善にお役立てくださいませ。


光と食事の刺激で体内時計をリセット


朝食

地球の1日が24時間なのに対して、 体内時計の周期は24.5時間と少し長くなっています。 このちょっとしたズレを調整しないままでいると、 体内時計がどんどんズレ込み、生体リズムの崩れに繋がります。

そこで、体内時計の調整に重要な働きをするのが、 「太陽の光」と「食事」による刺激です。

体内時計をリセットするには、朝起きたらまず太陽の光を浴びることが大事。 光の刺激が目から脳のメイン時計に届くことがスイッチとなり、 脳が新たな一日のリズムを刻み始めます。 そしてもう一つ大事なのが朝食による刺激です。 朝食をとり血糖値をしっかり上げることで、 末梢にあるサブの時計がリセットされ、こちらも新たな1日のリズムを刻み始めます。

ちなみに、末梢にあるサブの体内時計は、 絶食を10時間以上続けた後の食事によって調整されます。 睡眠中に絶食時間を設けやすい朝食は、体内時計のリセットに最も適したタイミングです。

この様に、脳の時計は「太陽の光」(強い光)で動き出し、 臓器や血液など抹消の時計は「朝食」によって動き出します。

太陽の光と食事の刺激を朝一番に与えることで、 体内時計が朝の時点でしっかりとリセットされ、体のリズムが整うのです。

従って、メインの時計とサブの時計にあまり誤差が出ない様、 朝起きたらまず朝日を浴び、1時間以内に朝食をとることを出来るだけ意識することが大切です。


10人に1人以上が朝食を欠食している


朝は何かと忙しいものです。 時間がないことや、ダイエットの目的で朝食を抜いてしまう方は意外と多くいらっしゃいます。

厚生労働省が発表した平成28年度の【国民健康・栄養調査】によると、 朝食を欠食した成人の割合は、男性15.4%、女性10.7%で、 10人に1人以上が朝食を抜いていることが分かります。 年齢別で見ると特に20代の若い年代の方に多いことがわかっており、 ダイエット目的で朝食を抜く女性が多いことが数字から予想できます。

確かに朝食一食分のカロリーが無くなれば、1日の総摂取カロリーは必然的に減りますから、 食事を抜いてしまう気持ちも分からなくはありません。 しかし、実際にはその逆。 朝食を抜くことで体内時計を狂わせ、太りやすい体を作ってしまいます。 朝食を食べない人は食べる人の5倍も肥満になりやすいという報告もある為、 代謝をしっかり機能させるためにも朝食はやはりとるべきです。


体内時計のリセットには栄養バランスの取れた朝食を


食事

朝食による体内時計のリセットには、食事の内容も重要です。 何故なら、朝日を浴びてメイン時計が回り始めると、 ホルモンを作ったり体温を上げるなど、体を機能させるための準備が始まるからです。 この時に朝食が足りなかったり必要な栄養が不足していると、 代謝がうまく回らずバランスを崩してしまいやすくなるのです。

その為、朝食は栄養バランスの取れたメニューを意識して摂ることが大事です。 朝食はパンにコーヒーなど、糖質メインになりがちですが、 酵素やホルモンの栄養を補う意味でも、 糖質だけでなく野菜やタンパク質を含めたバランスメニューを心掛けましょう。


夜型の生活が朝食の欠食に繋がる


「朝は食欲がない」と言う理由で朝食を抜く方がいますが、 この原因は”夜型の生活”にあることが考えられます。 夜遅い時間の飲食や夜ご飯の食べ過ぎは、 胃腸を疲弊させ翌朝の食欲を減退させる原因になります。

朝、食欲がないことで朝食を抜く…。 するとその反動で、体が栄養を補おうと夜に食欲が出て沢山食べる。 そして翌朝に食欲をなくし朝食の欠食に繋がる。 こうした悪循環によりどんどん夜型の生活になることが、 体内時計のリズムを狂わせ体調不良を招く原因になります。

夜は脂肪の蓄積に関わる時計遺伝子が働く時間帯でもある為、 夕食の食べ過ぎは肥満の原因にもなります。 朝食をおいしく食べ、体内時計をしっかり朝の段階でリセットする為にも、 夜ご飯は早め、控えめで、腹八分目を心掛けることが重要です。

どうしても遅くなる場合には、糖質や脂っこい物を制限して、 野菜や低脂質のタンパク質中心のおかずをとる等、 朝食の欠食に繋がらない様しっかりコントロールしましょう。


朝食を見直し体のリズムを整えよう


さていかがでしたか?
ついつい抜いてしまいがちな朝食ですが、 体内時計のスイッチとなる重要な役割があることがご理解いただけましたね。

バランスの取れた朝食をしっかり摂ることは、 生体リズムを整え1日エネルギッシュに過ごすことや、 心身の健康を守るためにとても大事です。

是非この機会に朝食の取り方を見直し、 体内時計を意識した生活を心掛けてみてはいかがでしょうか。