パーティーシーズンとなる12月。
お酒を飲む機会が増えると気になるのが
"肝臓の疲れ"ではないでしょうか。
肝臓はアルコールを始めとする有害物質の解毒のほか、
食事で摂った栄養の代謝や、脂肪の吸収を助ける胆汁の生成など、
体にとって非常に重要な役割を果たしています。
お酒の飲み過ぎで肝臓が疲れてしまうと、栄養の供給が滞り、
血行が悪化、老廃物が蓄積され、疲労や倦怠感等の症状が現れます。
また肝炎や肝硬変、脂肪肝などの病気を引き起こす原因にもなるため、
普段から肝臓に負担をかけない習慣を意識しつつ、
同時に肝機能を高める栄養を食事でしっかり補ってあげることが
機能を維持する上でとても大切です。
そこで今回は、
【肝機能をサポートしてくれる栄養】や、
【お酒のお供にチョイスしたいお勧めのおつまみ】をご紹介します。
この年末年始、お酒を飲む機会が増えそうな場合、
または普段お酒をよく飲まれる場合には是非、
肝機能サポートに役立つ食材やおつまみ選びを心がけてみましょう。
肝機能サポートに役立つ栄養とおつまみ
肝臓は神経が通っていない為、ダメージを受けても痛みなどの自覚症状が現れません。
「沈黙の臓器」と呼ばれ、状況がかなり悪くなるまで気が付かないケースが多いのです。
だからこそ、日々の食事や生活習慣により肝臓をケアし、
健康な状態を保つ意識を持つことが非常に大切です。
以下では、肝機能のサポートに役立つ栄養素と、
その栄養を摂ることが出来るお勧めのおつまみをご紹介します。
お酒を飲む機会が多い等、肝臓への負担が気になる方は、
是非以下を参考に、おつまみ選びに気を遣ってみましょう。
タンパク質
「タンパク質」は肝臓で合成されますが、
肝臓そのものもタンパク質から構成されています。
丈夫な肝臓を維持する為には、その材料となるタンパク質の摂取が不可欠です。
タンパク質は肉、魚、卵、大豆製品などに豊富です。意識して取り入れましょう。
(タンパク質が補えるおつまみ:焼き鳥や焼き魚、刺身、冷奴、だし巻き卵など)
タウリン
魚介類に豊富に含まれている「タウリン」は、
肝機能を強化し、二日酔いを予防する働きがあります。
(タウリンが補えるおつまみ:サザエの壺焼き、ホタテバター、
イカ刺し、レバ刺し、あさりの酒蒸しなど)
ビタミンB群
「ビタミンB群」には肝機能を正常化させる働きがあります。
ビタミンB群の中でも、糖質の代謝を促す働きのあるビタミンB1は、
アルコールの代謝によって不足しやすい為、積極的に補うことが大切です。
(ビタミンB群が補えるおつまみ:豚野菜炒め、野菜スティック、蒸し鶏、
レバニラ炒め、枝豆、カツオのたたき、きのこのソテーなど)
ビタミンE
「ビタミンE」は肝臓の細胞を傷つける過酸化脂質を分解する働きがあります。
(ビタミンEが補えるおつまみ:うなぎのかば焼き、
ミックスナッツ、アボカドサラダなど)
セサミン
ごまに含まれるポリフェノールの一種である「セサミン」。
セサミンには強い抗酸化作用があり、
肝機能を高めたり肝臓がんを予防する効果があります。
(セサミンが補えるおつまみ:ほうれん草のごまあえ、しやぶしゃぶごまダレなど)
亜鉛
アルコール分解酵素の働きをサポートする「亜鉛」。
亜鉛はタンパク質から新しい細胞を作る時に必要不可欠な栄養素ですが、
お酒を飲む機会が増えると不足しやすくなる為、こちらも意識して補いたい栄養素です。
(亜鉛が補えるおつまみ:生牡蠣や蒸牡蠣、牛赤身ステーキ、高野豆腐の煮物、
チーズ、カシューナッツなど)
メチオニン
「メチオニン」は体内で合成することのできない必須アミノ酸の1つで、
肝機能を高める働きがあるほか、
かゆみや痛みの元となるヒスタミンの血中濃度を下げる働きがあります。
(メチオニンが補えるおつまみ:レバニラ炒め、ほうれん草のシチューなど)
クルクミン
ターメリック(うこん)に含まれる「クルクミン」と言う栄養素には、
肝機能を高め、肝臓障害を予防する働きがあります。
(クルクミンが補えるおつまみ:鳥肉のカレー炒めなど)
ムチン
ネバネバ食材に多く含まれるヌメリ成分の「ムチン」は、
目や口などの粘膜を保護するだけでなく肝機能サポートにもオススメの栄養素です。
(ムチンが補えるおつまみ:モロヘイヤのおひたし、オクラ納豆、山芋のとろろ、めかぶなど)
忙しく働く肝臓を食事でサポートしよう
この様に、お酒のお供は選び方次第で肝機能をサポートすることが出来ます。
美味しく食べながら健康にも役立つのですから一石二鳥ですね♪
肝臓を労わるには、まずはお酒を飲みすぎないことが第一です。
しかし、お付き合いなどでついつい飲み過ぎてしまうこともありますよね。
そんな時には是非おつまみ選びに意識を向け、
忙しく働く肝臓を手助けすべく、食事で労ってあげてはいかがでしょうか。