長過ぎた猛暑もようやく落ち着き、秋らしい気候になってきました。
「スポーツの秋」と言われるように、
清々しい気候と秋晴れのこの時期は運動するのにぴったりな季節です。
体を動かすことを習慣にして、心身共に健やかな毎日に繋げたいですね。
しかし、運動に対し、辛い・面倒・結果が出にくいなど、
マイナスなイメージをお持ちの方は多いですよね。
加えて、暑い・寒い・時間がない・雨だからなど、
運動をしない理由を探せばいくらでも見つかることから、
なかなか運動が習慣付かないのが現状ではないでしょうか。
実際に、厚生労働省の調べでは、1回30分以上の運動を週2回以上、
1年以上継続している「運動習慣のある者」の割合は、
男性で35.9%、女性で 28.6%と少ないことも分かっています。
では、どうしたら運動を習慣にすることができるのでしょうか?
運動を習慣化するには、まず目的を明確にすることが大事です。
「何のために運動をするのか?」自分なりの目的を再確認する意味でも、
【運動のメリットやその重要性】について理解を深めましょう。
運動のメリットと重要性
「運動習慣を身に付けましょう」と言われますが、
私達はなぜ運動習慣を身に付けるべきなのでしょうか。
運動が体に良いことはなんとなく分かってはいても、
運動すべき理由をしっかり理解されている方は少ないのではないかと思います。
どういった目的で運動に取り組むのか、目的を明確にすることは、
運動を継続していく上で非常に重要になってきます。
運動を継続するメリットや重要性、その意義について理解を深め、
行動やモチベーションの維持に役立てましょう。
肥満予防
世の中が便利になるに連れ、運動する機会はどんどん失われています。
農作業をしたり狩りに行かなくても、スーパーやコンビニなどで食料がいつでも手に入り、
移動は車や電車。家事は全自動の電化製品がやってくれるなど、
運動は日常ではなく、意識して行うものになってしまいました。
慢性的な運動不足で懸念されるのが肥満リスクの上昇です。
食事から摂取したエネルギー量と、運動により消費するエネルギー量の収支バランスが崩れ、
エネルギーが余った分は脂肪として体に蓄積されてしまいます。
こうした状況が慢性化すれば肥満になるのは必至。
消費エネルギーを増やして肥満を防ぐためにも運動が重要になります。
また筋力トレーニング等を行って筋肉量が増えると基礎代謝のアップに繋がります。
代謝がアップし、食べても太りにくい、巡りの良い体質を維持することができます。
生活習慣病予防
運動不足で肥満になると、糖尿病や高血圧、
脂質異常(血中のコレステロールや中性脂肪が非常に高い状態)、
動脈硬化や心臓病といった生活習慣病のリスクを高めます。
運動によって肥満を予防することは、こうした生活習慣病の予防にも繋がります。
体力・筋力の維持強化
病気で何日も寝込んだり、怪我をして動けなくなったりした後に、
体力の衰えを感じた経験があるかと思います。
筋肉は使わなければ短期間でも急激に衰えて行き、同時に体力の低下を招きます。
体力が低下すると益々動くことが億劫になり、
筋力低下→体力低下の悪循環を生みやすくなります。
立つ、歩く、階段を上る、物を動かすなど、日常生活を不備なく送るためには筋力が必須。
運動を継続し筋力を維持強化することは、体力を保ち生活の質を保つ為にも不可欠です。
ロコモ・骨粗しょう症予防
関節や骨、筋肉など”運動に関わる器官”のことを「運動器」と言います。
この運動器が老化や運動不足、また障害などによって機能が低下した状態を
「ロコモティブ・シンドローム」(ロコモ)と呼びますが、
運動で筋力を強化しておくことでこれを予防することができます。
また、運動による骨への刺激は、骨を強化し、骨粗しょう症を予防する働きもあります。
運動の継続は、将来寝たきりや要介護になるリスクを減らすことができるのです。
肩こり腰痛の予防・疲労回復
パソコンやスマホなどの長時間使用は目や肩、腰に負担をかけ、肩こりや腰痛の原因となります。
これは長時間同じ姿勢をとることで乳酸が蓄積し、筋肉が凝り固まることで起きます。
定期的に運動する事は、血流を促進させ肩こりや腰痛の予防、疲労回復に繋がります。
美しい姿勢とスタイルの維持
筋肉は美しい姿勢やスタイルを保つためのコルセット的な役割も担っています。
運動不足で筋力が衰えることで、きれいな姿勢を保てなくなり、
骨格の歪みやスタイルの悪化など見た目を悪くする原因になります。
(骨格の歪みから関節痛を引き起こすことも)
バランスのとれた若々しいスタイルを維持するためにも、
運動の継続により筋力を維持することが大切です。
冷え性対策・美肌作り
多くの女性が悩まされている冷え性。
冷え性の主な原因に、運動不足による筋肉量の減少や血流の悪化があります。
運動の継続は、衰えた筋力を強化し、末端まで血流を促すことで冷えを予防します。
また、血液の巡りが良くなることで肌の細胞の隅々にまで必要な栄養が届きやすくなります。
肌のターンオーバーも促され美肌にも繋がります。
精神の安定
運動すると気分がスッキリしたり高揚感を感じることがあると思います。
これは運動によってドーパミンの分泌が盛んになることや、
幸福ホルモンであるセロトニンが活性化されるために起こることで、
運動の継続は心の安定にも良い影響を与えます。
人間関係の悩みや仕事の悩みなど、
ストレスを感じた時などは、積極的に運動を行いリフレッシュするのがお勧めです。
運動習慣を身に付けて健康な毎日に
このように、運動習慣の有無は心身の健康に大きく影響しています。
運動のメリットやその重要性が分かると、
運動に取り組む姿勢やモチベーションも変わって来るのではないでしょうか。
運動を習慣にするためにジムに通う必要などは全くありません。
これまで運動が習慣になかった方は、日常の中で歩く距離を増やしてみたり、
ながら運動を取り入れるなど、まずは無理のないところから始めてみると良いでしょう。
秋は運動を始めるのにベストなシーズンです。
これまで運動習慣が無かった方、夏の間さぼってしまっていた方にはちょうど良い季節ですので、
少しずつでも体を動かす時間を増やすことから、運動を習慣付けてみてはいかがでしょうか。